飛び地(渋々演劇論)

渋革まろんの「トマソン」活動・批評活動の記録。

演劇批評

係留地としての劇場/「演劇のデザイン」を書き留める

飛田ニケ+瀧腰教寛『「むなしさ」の実演販売』 「演劇のデザイン」日時:2018年4月28日(日)場所:北千住BUoY企画:村社裕太朗インスペクター:村社裕太朗・内野儀 sinbunka.com 係留地 ヨットで島巡りをしていて困るのが、船の係留場所探しだ。瀬戸内海は所…

Google Mapのエロティックな誘惑―関優花「うまく話せなくなる」

関優花個展「うまく話せなくなる」をrusu「ナオナカムラ」に見に行って、これは言葉にしなければならないと思い書かれるこの感想には特に結論はないが、彼女の作品の少しばかりの紹介になればと思う。 関優花 press release.pdf - Google ドライブ うまく話…

批評再生塾2017 渋革まろん論考まとめ

ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾(三期)にて執筆した論考をまとめました。 下読みコメントつき。リンクで論考に飛べます。 【10】でチェルフィッチュ、【16】で地点について論じていて、その二つがやはり核になっています。【8】・【9】は【10】で議論した〈…

トーキョー小劇場ではない、なにか。/演劇活性化団体uni『食べてしまいたいほど』

www.uni-theatre.com 『食べてしまいたいほど』は、練馬区を拠点にする演劇活性化団体uniが地域リサーチをもとにして演劇製作をおこなう「ちょいとそこまでプロジェクト」の「高松編」第一弾として上演された。高松は練馬区にあるまちで、最寄り駅は都営大江…

なんとなく楽しい(ワイワイ)―新しい市民劇について/ゲッコーパレード『ハムレット』

ゲッコーパレード 本拠地公演 戯曲の棲む家vol.6『ハムレット』 2017年3月31日(金) 〜4月10日(月)旧加藤家住宅(〒335-0003 埼玉県蕨市南町2-8-2) 原作:W シェイクスピア引用訳 小田島雄志 松岡和子 木下順二 出演:渡辺恒 崎田ゆかり 河原舞演出:黒田瑞仁…

なぜ腹が立ったのか? ドキュメンタリー演劇の二重性/村川拓也『Fools speak while wise men listen』

東京公演2017年3月4日(土)〜3月5日(日)@早稲田小劇場どらま館 公演情報https://murakawa-theater.jimdo.com 高嶋慈『Fools speak while wise men listen』劇評https://murakawa-theater.jimdo.com/劇評/ 概要 村川拓也の新作『Fools speak while wise me…

等価空間の出現/ヌトミック『Saturday Balloon』

ヌトミック『Saturday Balloon』日程:2017年2月17日(金)〜19日(日)会場BankART Studio NYK 1F kawamata hall脚本・演出:額田大志出演:宇都有里紗、鈴木健太、平吹敦史、藤井祐希、藤倉めぐみ、深澤しほ ヌトミック — English ・・・・・・・・・・・・・…

どうでもいい他者のリアリティ/ttu『会議体』

ttu vol.7『会議体』岸井戯曲を上演する#6 場外編*TPAM2017フリンジ参加作品 作 岸井 ⼤輔構成/演出 ⼭⽥ 真実出演大木 実奈(noyR)大間知 賢哉瀧腰 教寛(重力/Note) ⽇程2017年2月11日(⼟)〜15日(⽔) 会場:artmania cafe gallery yokohama(〒231-0064…

ドリフトするマレビトたち/玉城企画『戎緑地』観劇スケッチ

2017年2月2日(木)~5日(日)東京都 アトリエ春風舎 作・演出:玉城大祐出演:岩井由紀子、中藤奨、永山由里恵、横田僚平 1、京都⇔東京は夜行バスで3,500円 のっけから自分の話をします。 僕はもともと京都に居て、その前は北海道に居てそれから京都に来…

非在の肯定/ヌトミック『ジュガドノッカペラテ』

ヌトミックを見てきました 劇場創造アカデミー6期修了(だと思う)の藤井さんが出ているということで、誘われて見に行きました。ヌトミックという団体について、僕は全く知りませんでしたが、東京藝術大学出身の額田さん(1992〜)という方が作ったユニット…